日本フォーカシング協会

活動ガイドライン

日本フォーカシング協会メンバーとしての活動に当たってのガイドライン

 日本フォーカシング協会は、「フォーカシングの啓蒙や会員がフォーカシングを楽しみ、生活や仕事においてそれを役立てるための相互啓発を推進する」ことを目的としています。(会則第3条)

 また会則第7条では、「本会の目的と事業に対してメンバーとして相応しくない行為を行った者については、役員の合議を以て強制退会する事ができる。」と定められています。

 しかし、「メンバーとして相応しくない行為」とは何かについて具体的に示されていません。各メンバーの利益と本会の発展のためには、どのような行動が相応しく、どのような行為を行うべきでないのかを例示することが必要と思われます。

 これまでに執行部や役員の間で議論になった問題をもとにして、以下の活動ガイドラインを提案いたします。

1.メンバーは、協会メンバーという呼称が何らかの社会的役割や資格を持ったものと誤解されないよう努めること。

 本会の入会にあたっては、特に審査はなく、だれでも年会費を納入すればメンバーとなります。したがって、以下のような行為はご遠慮ください。

1)履歴書、名刺や社会的活動を示す文書(ウェブサイト等を含む)に、「メンバー」であることが、特定の役割や能力を持ったものと誤認されるような表現をすること

問題のある例:

 ・19××年4月1日、日本フォーカシング協会のメンバーとして加入が承認された。

 ・日本のフォーカシング研究者の集まりである日本フォーカシング協会に入会を認められました。

2)「メンバー」以外の表記を用いること

問題のある例:

 日本フォーカシング協会会員、日本フォーカシング協会正会員

 学会等における活動などの社会的貢献の一覧を示した文書の中で、メンバーであった期間を客観的に示す表記については問題ありません。

問題のない例:

 20××年4月1日 日本フォーカシング協会メンバー(現在に至る)

 協会役員の経歴については、総会で承認された役割ですので、その事実を記載することに問題はありません。

2.メンバーは本会に入会していることのみをもって、何らかの能力があると誤認されないようにすること。

 本会への入会は、だれでも簡単にできますので、本会に入会していること「のみ」で専門的な能力、フォーカシングに関する技能などが身についているかのような表現はご遠慮ください。

問題のある例:

 日本フォーカシング協会のメンバーとして活動し、フォーカシングの専門的訓練を受けました。

 このような表記を行いたい場合は、訓練の内容をできるだけ具体的に示してください。

問題のない例:

 日本フォーカシング協会に入会し、19××年より20××年まで、○○フォーカシングセミナー(講師:○○○○他)を○年にわたって受講し、フォーカシングの基礎と体験過程理論の学習、フォーカサー体験、リスナー体験を○○時間行いました。

3.法令に違反すること、あるいは違反するおそれのあることは行わないこと。

 例えば、医療機関や医師でないのに、カウンセリング機関やカウンセラー等が、フォーカシングが何らかの治療的効果・効能があると広告・ウェブサイトなどに表示し、一般の方への心理学的サービスを提供することは、法令に違反する可能性がありますので行わないでください。

 治療的効果等を明記しなくても、個人の体験談の記載によって、あたかも医学的な効果がみられると印象づけるおそれのある表現は、極力避けてください。

4.フォーカシングを用いることによって得られる効果を、誇張しないこと。

 研究で示されている以上に、フォーカシングによって得られる効果を誇張しないでください。

5.医学的に危険を伴う行為を行わないこと。

 例えば、精神病などの重篤な精神疾患の患者に対して、専門的な知識や技能を持たない者がフォーカシングやカウンセリングを行う場合、症状を悪化させる危険性があります。危険を伴う行為は行わないでください。

6.フォーカシングによって得られた個人情報や個人の内面に関するプライベートな内容を、本人の承諾なく公開あるいは利用しないこと。

 フォーカシングによって得られた秘密は厳重に守ってください。本人に無断で個人情報を利用したり、他者に提供したり、公開したりしないでください。個人情報保護法等の法令が規定する個人情報に該当しない情報であっても、個人のプライベートな情報や内容については慎重に扱ってください。不注意や事故によって情報が流出することがないよう、十分な管理を行ってください。

7.反社会的行為、犯罪行為、倫理的に問題のある行為を行わないこと。

 当然のことですが、社会通念に照らして重大な反社会的行為や本協会の信用を失墜するような行為を行った場合には、フォーカシングに直接関係のない行為であったとしても、強制退会とさせていただく場合があります。

8.本協会の活動を著しく妨害する行為を行わないこと。

 本協会の活動を妨害したり、業務に重大な支障を与える行為を行ったりした場合には、強制退会とさせていただく場合があります。

2012/11/11 日本フォーカシング協会(運営委員会)